川崎総合法律事務所

2013年05月10日

韓国で実現する法曹一元制度

法曹一元という言葉をご存じでしょうか。裁判官を,一定年数の経験を経た弁護士から選び,一定年数裁判官を務め再び弁護士に戻っていくという制度です。この反対がキャリア制度と言われるもので,司法修習終了後,すぐに任官しそのまま原則として定年まで勤めるという制度です。裁判は,社会常識豊かな裁判官が,その紛争の実情を理解し,裁判所内のポストや出世を気にしないで判断してもらえるのが理想です。そのためには,例えば,10年間弁護士をした人の中から裁判官を選び,10年間裁判官の職務を行い再び弁護士に戻るというような制度の採用が必要であると思います。このような制度が法曹一元制度です。 アメリカやイギリスでは古くから実現しておりますが,2013年に,ついに韓国でこの制度が始まりました。裁判官を弁護士などの法曹経験者から選ぶこととし,2017年までは3年の経験,2022年からは10年の経験を必要とするものです。日本でもこの制度の導入を検討すべき時がきているのではないでしょうか。

2013年05月03日

偽装質屋

 質屋を装った新手のヤミ金業者の活動が目立ち始めているとの報道がありました。
 これまで警察に摘発された3業者だけでも貸付金額は計23億円にのぼっているとのことです。質屋は登録が必要ですが、質屋業法の上限利息は109.5%となっており、貸金業法の上限利息20%よりもはるかに高金利をとれることから、実質はヤミ金(貸金業登録をしていない業者)であるのに、質屋の登録をして質屋を装って高金利を取っているのです。質屋を偽装するために品物(質草)を質入れさせますが、質草は何でも良く、質入れする品を持たない人には100円ショップで買ってきた物を質入れさせている業者もあるとのことです。更に問題なのは、実質的に年金を担保とし高金利を回収している(年金の入る銀行口座から自動引落しで高金利を回収する)業者もかなりいるとのことであり、年金を受給している高齢者がかなり被害にあっているとのことです。年金担保は禁止されており(唯一の例外は福祉医療機構)、貸金業法では罰則付で禁止されています。実質的に年金を担保にとるやり方も大きな問題です。被害にあわれていると思われる方は、ご相談下さい。

2013年05月02日

弁護士30周年

 私は、今年、弁護士になって30周年となります。ここに30周年を迎えることができましたのも、関係の皆様のご支援の賜と深く感謝しております。
 
 私が弁護士になった昭和59年当時は、新たに弁護士になるのは年間400名程度、弁護士の宣伝広告は禁止されており、年間で戦数百名の人が新たに弁護士になり、インターネットなどによる宣伝合戦が行われている現在とは隔世の感があります。今回、事務所の若手の皆さん(全員、私より若手です)から勧められて、ブログを始めることとしましたが、私のような弁護士がどのようなことを考えているかを,少しずつ書いていきたいと思います。
 
 弁護士の仕事のかなりの割合を占めるのは文書の作成です。私が、勤務弁護士として入った事務所では、当初、和紙に和文タイプで文字を打ち込んで文書を作成しておりました。ガチャ、ガチャと一字一字文字を掘るようにして打ち込んでいくもので、間違いが許されないので、推敲を重ねた原稿を作成して、専門の事務職員に打ち込んでもらっておりました。入所2年後に事務所にワープロ(シャープの書院)が入りましたが、当時の価格で250万円という高価なものでした。8インチフロッピーディスクを使った機械は、今のパソコンから見ると話にならない性能でしたが、使い方を知らない(マニュアルは膨大で使い方をマスターするのは大変でした)私は、壊してはいけないと言うことで、ワープロに触らせてももらえませんでした。その後、ワープロ専用機の機能が飛躍的に上がり、それに反比例するように価格は年々下がり、ほとんどの文書はワープロ専用機で作るようになりました。しかし、パソコンの普及と共に、ワープロ専用機は、様々な機能を持つパソコンに次第に取って代わられ、結局、ワープロ専用機はほとんど姿を消してしまいました。今やパソコンやそのソフトは驚くべき高機能を備えており、先日行われた、プロ将棋棋士対将棋ソフトの将棋電脳戦では、将棋ソフトがプロ棋士5人と戦い、将棋ソフト側が3勝1敗1引分という結果を残すまでになりました。

以上、私の弁護士30年間の文書作成の技術革新を振り返ってみました。

2008年07月30日