業革シンポジウムと屋久島

本田 正男 (弁護士)

 今回は,昨年(平成15年)11月14日に鹿児島県の城山観光ホテルで開催されました日弁連 主催の弁護士業務改革シンポジウム についてレポートします。

 今回のシンポジウムは,3つの分科会に分かれ,第1分科会は「事務職員との協働による業務革命」,第2分科会は「21世紀を生きる弁護士のためのIT」,第3分科会は「自治体・議会と弁護士の新たな関係」をテーマに,それぞれパネルディスカッションなど積極的な意見交換が行われ,提言がまとめられました。

 私自身は,日弁連では,IT関連の委員会に顔を出すことが多く,今回のシンポジウムでも第2分科会の平委員として,機器のチェック等の準備をお手伝いさせて頂きました。 機械が相手と云っても,昨今の高度なIT機器類は人間並みにデリケートな代物ですし,特に,今回第2分科会では,奄美大島と会場を結び,テレビ電話会議システムによる法律相談に挑戦したものですから,機械類の動作に最後まで手に汗を握りました。 しかし,本番は大成功で,地元の新聞にも大きく取り上げて頂きました。 今後鹿児島県弁護士会では弁護士の少ない地域での法律相談に今回のデモンストレーションで使用したシステムと同質のシステムにより実際にテレビ電話を使った法律相談を行うことになりました。

 今回のシンポジウムは,弁護士が600名弱,一般の来場者も含めると1,200名を超えるという大盛況の大会となりましたが,大会の責任者である委員長を横浜弁護士会 の高橋理一郎先生が務められたことから,横浜弁護士会からは50名を超える多くの先生方が参加されました。 このように鹿児島に横浜弁護士会の先生方が数多く集合したことから,シンポ終了後には横浜の会員を集めたパーティが開かれ(1年半近く準備して,結果も上々だったシンポ終了後のパーティでのお酒の味 は格別でした),また,シンポの翌日には,横浜弁護士会から参加した有志の先生方による屋久島の観光ツアーも企画されました。 もちろん,私もこのツアーに参加させて頂きましたが,生まれて初めて訪れた屋久島の自然は圧巻でした。 これまで余りお話しすることのなかった大先輩の先生方から親しくお声をかけて頂く機会にも恵まれ,この場をお借りして,ツアーを企画して頂いた山本安志先生にお礼を述べさせて頂きたいと思います。 ぜひまた楽しい企画をお願いします。 注: 1.鹿児島県の城山観光ホテル: 鹿児島を代表する日本有数の一流ホテル。シンポの翌日行われた奄美大島返還50周年記念式典に参加されるため,シンポ当日には天皇皇后両陛下も宿泊された。 2.日弁連: 日本弁護士会連合会の略称。要するに,日本中の弁護士が集まって組織される団体。 3.弁護士業務改革シンポジウム: 日弁連が弁護士の業務改善に関連して2年に1度全国各地で開催するシンポジウム。実態は,2年に1度の弁護士会のお祭り。 4.横浜弁護士会:  神奈川県内に事務所を置くすべての弁護士が加入している弁護士の団体。 5.お酒の味:鹿児島の芋焼酎は,ラーメン同様格別の旨さです。