川崎総合法律事務所

事務所報アーカイブ

現在の場所: ホーム > 事務所報アーカイブ > あおい空第21号


外国人部会に参加して

引田 大地 (弁護士)

 私は,昨年から,神奈川県弁護士会の人権擁護委員会の中にある外国人部会という集まりに所属しています。外国人の人権というと何か専門的な感じがしますが,自分自身が海外旅行や留学に行った際に,法律問題に巻き込まれてしまったときの不安を想像すると,急に身近な感覚になります。私は外国語が話せるわけではありませんが,そのような私でも,外国人部会には,日本で困っている外国人の方の力になれるヒントがあると思い参加しています。
 部会では,決議事項の検討を終えると,それぞれが抱えている外国人の案件についてざっくばらんに(守秘義務に反しない程度で)相談や報告がされますが,そのひとつひとつはとても重要で勉強になることがたくさんあります。
 私はいつも,その外国人の人達はこの先生達に会えて良かったな,と思います。反対に,外国人の法的なサービスへのアクセスには障害があるな,とも思います。
 例えば,在留資格がない外国人は,法テラスの支援を受けることができません。お金がない超過滞在者は,日弁連の援助事業等,別の方法によって弁護士に依頼することを考えなければなりません。
 また,私自身,外国人の法律相談を担当してみて感じたのは,通訳人を介して外国人と法律の話をするのは大変だということです。通訳人を介するより,外国人相談者が慣れない日本語で話した方が,コミュニケーションをとれるといったこともありました。私が外国語を話すことができないという問題もありますが,通訳の問題についても,外国人が法的サービスへアクセスをする権利という観点から考えてみると,とても大きなことです。
 法律の話ではありませんが,研修会で,現役の医師の先生の講義を受ける機会があり,外国人の医療へのアクセスという問題があることも知りました。在留資格がない外国人は,お金もなく,健康保険にも入れず,そもそも医療を受けることができないという問題があります。また,弁護士への相談と同じように通訳人の問題もあります。
 部会では,先輩弁護士達が,外国人が法的サービスへアクセスをするための制度作りもしています。私は,これから研鑽を重ね,少しでもその力になれるようにと思っております。

前の記事へ 次の記事へ
  
事務所報インデックスへこの弁護士の記事一覧